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ぱー
waimai
RisuPon
ぽ
メイ
あやちゃん

巨乳のアンドロイド

りんかい線沿線、牛頭天王の面から粉瘤し埋立地となった領域。なか卯店内では、やはりニュータウンに似た窮屈さと陰鬱さが充満している。この埋立地全域に宿る霊圧の根源を辿るべく、今食券機の前に立っている。
しかし、この入り口からすぐに目に入るやけに鮮やかな機械は、厚化粧の女性とのコラボレーションメニューを執拗に推薦している。されど私は冷静さを辛うじて保つ。すかさず4種チーズの親子丼・大盛を選択し、帰ってきた四百円のお釣りをポケットにしまい込むと、食券を渡し席に着いた。

時刻は十三時十三分。閑散としたこの街の、墓の様に無機的な直方体の建築内に存在していた群衆が、なか卯に集結せんとしていることが伺える。
なか卯のオリジナルソングがループする空間で、ようやく机上に4種チーズの親子丼・大盛が到着する。
匙を手に取り、チーズ卵鶏肉米を層状に捕らえ、口に運ぶ。

とろけるチーズ、卵鶏肉、米。其々を咀嚼する度に溶け合い、一つの味と成る4種チーズの親子丼・大盛を味わえると当たり前の様に思っていたが、私はつい食事を前に臨海線沿線埋立地に今存在しているこの事実を、完全に忘れていた。

素材はただひたすらに輪郭を失うのみであり、決して溶け合うこと無く科学的なチーズに覆われて行く。この工業的な、無機的なニュアンス。デジャヴでは無く確実に繰り返している。
何を食べたのか解らないが不味い訳では無く、むしろ満足している。

青臭い粉煎茶を流し込み、席を立つ。
大きな間隔を空けて立ち並ぶエンターテイメント性に欠くビルの間を、東京湾の海風が流れる。

この街に漂うこの無機的に流動するバイブスを、なんと名付ければ良いだろうか。

親指のゴールデンレコード、これにて完結です。
長い間ご愛読有難う御座いました!
ペ・ヨンジュン繋がりで始めさせていただいたこのブログですが、今こうして文章を書いていて初めてペ・ヨンジュンさんの事を意識させて頂いていて何だか恥ずかしいです(笑)

あなたはいずれ、親子丼の食券を手に取る。
その瞬間に、あなたは何を思い出すか。