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waimai
RisuPon
ぽ
メイ
あやちゃん

漂流教室

4/6 朝

4歳くらいからの幼馴染がバイク事故で亡くなった。
そいつとは腐れ縁すぎるほどの腐れ縁だった。成人式で久しぶりに会って、一緒にバイクでツーリングにでも行こうな。と言っていた矢先だった。
誕生日も近い、死んじゃう一週間くらい前に20歳になったばかりだった。
そいつとは腐れ縁なので、殴り合いの喧嘩もした。
なのにあいつの泣いてる顔は一度も見たことがなかった、いつも笑っていた、笑っている顔しか見たことがなかった。
もう、二度と会えないという実感がない、お通夜であいつの顔を見れる自信がない。

何かの間に人生を挟んでしまって、俺の中のそいつはその間に忘れられる。
疑いようの無い事実をそのページから探っていた。

あいつがバイクで事故ったと聞いたのは次の日の朝だった。
不思議なことがあった。
そいつが亡くなった日、つまり4/6に俺はなぜだかしらないけど、喪服を着ていた。知らなかったのに不思議と着ていた。
思えばその日の朝は変な日だった、カーテンもいつになくゆらめき、光がぼんやりとしていた、落ちるはずのないものも落ちていた。

その日はなぜか気分が暗かった、あいつが死んでしまったのは知らなかったはずなのに。

俺の中いるあいつは笑っている顔だった、泣いてる顔は思い浮かばない、笑ってバイクに乗っている、笑いながら俺の名前を呼ぶ、人懐っこく、且つ、繊細に俺に関わってくる、繊細な俺の心を読んで繊細に接してくる繊細なやつだった。ハタチになったばかりだったのに、あいつは大人になれないまま消えた。子供の時の顔のまま俺の中に。次俺が死ぬまで残り続けるのだろう、いや、しがみついて離れない、今度は泣いてる顔も見たい、あいつは何を思ったんだろう、何を思ったんだろう、俺の顔を思い出したんだろうか。
あいつのラインのアイコンが残っている、やっぱり、あいつはバイクのヘルメットの奥で密かにそして繊細に笑っていた。

2019.4.9
温 大