画像の説明
ぱー
waimai
RisuPon
ぽ
メイ
あやちゃん

記憶違い

すっかり陽が昇って、すべてのものがきらきらと、あるいはぎらぎらと輝いていた。何人かが釣りをしていて、誰かが写真を撮っていて、誰かが犬を散歩させていた。どこかへと思って歩いてまた予定通りの場所に着いて、でも疲れていたから全部綺麗だったしいいんだと思う。波消しブロックに打ち寄せた波の音は爆発音みたいでこわかった。その爆心がどこからかさらってきたものが、あたたかくやわらかな寝台の上に横たわってこれまたきらきらと死んでいた。見覚えのあるものの見たことのない姿がおおよそ均一のやすらかさと激しさに覆われて死んでいた。その顛末をなにもかも見ていた海辺の町は白く、古くかった。そのどれもがよく晴れた日、縁側に座る老人のような顔つきでその町にいた。とにかくつかれたので近くの温泉施設に入って靴を脱いだらぱらぱら砂が落ちた。

全部知っているところで何も知らないものを見つけて安心する。どこかへ行かなくても何かをつくったりしなくても、十分に見応えのある、心の動かしようがある何かが、あちこちにある。それなのに気づくとゆらゆらしだす指先や、焦燥と呼んで捨てようとした楽しそうに踊りだす心がまだ生きてみたいと言っているようないないような、空耳ならいいけど、本当に聞こえ出したらちょっとやばいんじゃないかと思う。とにかく寝て、食べなければと思う。口の中がじゃりじゃりする。どこかにあの時の砂が入り込んでいる。そのような蓄積の砂浜がどこかにあって、多分もう瀬戸内海くらいまでの大きさになっていて、その上で楽しそうに跳ね回る犬や、はしゃぎ回るカップルなどもいるかもしれない。ぼくはその場所を絶対に知らないのだけれども。