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ゴールデンレコードを読んでいる皆様

お久しぶりです、ロンドンに留学中の葉月です。
もっとずっと早くにお便りを寄せるはずが、忙しかったり、楽しかったり、不具合があったりして、こんな時期になってしまいました。
これが届くのもきっと年明け…みんなSNS以外ではどう過ごしているんだろうな。

3ヶ月間音沙汰がなかった後のこのお便りで、何を話そうか、ずっと考えていました。
ゴールデンレコードの力を借りて、この数ヶ月間起こったことを消化してやろうとも思いました。
でも自分のことになると難しくて、あんまり興味もなくって。(記憶力も弱小)だから恋人について書こうと思う。
えーあんたそれはオフレコで女子がコソコソ話すから面白いんじゃんよって声が自分の片隅からも聞こえますが、
でもシェイクスピアだって恋人について文章書いてるし、私は言葉の発明者でも、作家でもないけども、こんな公共の場で恋人について話してやろうと思いついた瞬間からワクワクしてるし、どうなるかはまあお楽しみ。

 

初めて彼に出会ったのはパブだった。
イギリスのパブというと、重たい扉を開けると(二重扉が多い)ロウソクのような暖かい光が迎え入れてくれる、家の様ででもちょっとアンティークで古き良きイギリスという感じの場所。バーのカウンターで飲み物を買って、席に持って行ったり、その場で立って飲んで喋るスタイル。
その日は幼馴染の他大のジャパンサークル(主に日本人&日本が好きな外国人が集う)が開いている飲み会があって、あーぁもう日本人の飲み会に行っちゃってるよ、と思いながらも久しぶりに会う人たちと、言うてそんなに行かないパブというロケーションにワクワクしていた。でもあいにくその日大学でスマホを失くして、Googlemapがないことによる不安とそれによる驚きを感じながら(preスマホ世代はどうやって留学してたんだ)、図書館のパソコンを前に手帳に書いた地図を持って、ロンドンの街を歩いた。何だか車道を走るバスがいつもよりゴーッと大きな音を立てて走り去って行ったり、人の波が荒いような気がして、左側にそびえ立つ建物をプールの縁に寄り添うようにして、進んでいった。
しばらく行くと、Facebookのページ通りのパブがあって、ホッとして中に入った。最初いるメンバーが少なすぎて笑ったけども(それは武蔵美の呑みも一緒か)10分、15分過ぎる内にどんどん人が集まってきて、普段パブと言えば白人系イギリス人の集う場所なのに(不思議なことに黒人・アジア人街でもパブにいるのはほとんど白人。なんでや)こんなにアジア人がいるのは異様なくらい日本人や日本の血が入ってそうな人が集まった。
・・・数パイント後(1パイント=1ビールジョッキ)・・・
パブの中は大して広くもないのに、100人越えの人数が集まったので立ち飲みでも缶詰状態だった。相当な人数と初めまして〜何学部ですか?をした後、ぎうぎうの群れから抜け出すと、外れの方に幼馴染がいて、みんなを眺めるようにしながら飲んでいた。そこはパーティーにおける華麗なるギャッツビーポジションじゃないか、と思って話しかけると、その横にいたのが彼。茶系の革靴とブルゾンを着た彼は、第一印象ちょっとおじさんだった。というか少なくとも年上。少し疲れた、でも優しそうな目だった(ゾウかよ)。専攻について聞くと、院で脳科学をやっているらしい。それって具体的には何やってるんですかと聞くと、例えば今葉月ちゃんと喋っとるやろ?その時脳に流れる信号を、後で他の場所で人工的に流すと、また葉月ちゃんと喋ってるような感覚になるんやって。へぇー面白い不思議何それと返している自分と、裏で完全にやられている自分がいた。あんまりソーシャルじゃないのに、関西弁(後に讃岐弁だと知る)でしかも自分の知らないフィールドについて喋ってくれる人。。。こんな隠れた鉱石みたいな人を放っておいたら絶対誰かに取られてしまう! それはいかーんと思った私はあれこれと色々話した。気がする。(ここら辺は幸運なことにあまり覚えていない。きっと一番持ち出さない方が良かろう元彼とかの話もしたんだと思う)それでもちろんスマホを失くした話にもなった。電話かけてみようか、と彼。繋がらないと、今度はトラッキングもしてくれた。大学にあるみたい、良かったありがとーとバス停(おくってもらった)で別れて、翌朝には見つかった携帯の履歴から彼にメッセージを送っていた。
そして、翌週ご飯にでも行こうという話を持ちかけて、彼の最寄り駅の近くのピッツェリアへ行き生ハムとルッコラの乗ったピザを食べ、帰りにマリブーのカクテルとシードルを買い、彼の部屋で映画を観た。
だいぶ割愛したけど、どうまとめても私が肉食になってしまう。最寄りへ行こうというのも、部屋で映画を観ようというのも、私が押したことだった。初めて話した時から、クラッとする好きというフェミニンな感情と、自分の!という男性的な欲が共存して、どちらかが強くなったり弱くなったりする。出会って2回目で付き合いだしたのは早い早い早いと言われるし、確かに早い早い早いとは思うけど、近しい雰囲気を持った人同士は困難なくくっつける気がする。現についこの間が2ヶ月目だったのだけど、2人とも3ヶ月おめでとーなんて言っておりました。もう20年も30年も変わりませんよねぇなんて言ってる初老の夫婦感がある。

ちなみにこれを今書いているのは2018が終わる4時間前で、本日も会う予定だ。私が住んでいるホステルから徒歩10分くらいのところにプリムローズヒルという丘のある公園があって、そこは普段からロンドンが見渡せる良い眺めなのだが、年末は日付と同時に花火が上がるので、それがよく見えるらしい。本当はルームメイト(4人部屋です)と丘に上がってシャンパンでもあけよーぜと言ってたのだが、その子はジャズカフェのバイトが休めないらしいので、今さっきバッチリメイクを決めて出て行ってしまった。
彼が喜ぶかなと思って買った澪mioと(日系の店で小さい瓶がおよそ¥900したから驚いた)これだけは作ろうと思った栗きんとんは冷蔵庫で冷えている。(こっちのスイートポテトは身がオレンジで、ザクザクしたものが多いけど、マッシュしてお砂糖を入れたらおーけい。 栗が見当たらなくてピスタチオを入れたので、もはや芋とナッツ料理であること以外の共通点は見当たらない)良いとこどりの年越しだ。

でも彼と出会って留学がとても不思議なものになった。アートやデザインとはかけ離れた世界の人だし、私はイギリスで将来暮らしたいなと思っているけども彼は東京で就職が決まっているし。まだ留学の期間が長くて勉強しているのならまだしも、もう留学期間が終わってしまった私は、今インターン探し/ニート状態なので、ハッキリとした将来を持った恋人がいるのは本当に不思議な、ちょっとパワーバランスを感じざるを得ない関係。来年から彼は丸の内でバリバリ働いているのかぁと考えながら料理とかしていると、ならないけれども主婦(というかドメスティックな女性?)になった様な想像にスポっとハマってしまう時がある。フィクションならそれはそれで楽しめば良いのだけど、やっぱり後ろめたさを感じる。デザインという手段で社会を良くしたい、エシカルで楽しいデザインを発信していきたい、そう思う様になったし、クリエイティブ分野の女性でパワフルな人達は周りにたくさんいる。ビジョンはあるのだけど、、そこへの辿り着き方がなんだか分からなくて、迷子迷子で結局何者にもなれない気がする時もある。自分はもしかして彼といれば精神的にも経済的にも大丈夫なんじゃないかとか思ってない?それは自分の憧れていたフレキシブルな働き方とか、素敵だなぁと思っていた姿勢とかへの裏切りなんじゃないのか。
焦っているだけかな。
やりたいことが見えてくれば、ハッピーになるのでもう少し辛抱します。
(The Smiths の‘You Just Haven’t Earned Yet, Baby’みたいだね)

そういえば来年の抱負(というか来年の自分に声を大にして言いたいのは)
「好きなことをしてお金を稼ぎたい!(社会と環境に良く在りながら)」です。
まだ卒制も始めてないのに。。でも素敵でしょ?

そろそろ気の早い人達の花火の音が聞こえてきました。
見晴らしの良い丘を登ってきます。

それでは、良いお年を。

 

HAZUKI

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