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ぱー
waimai
RisuPon
ぽ
メイ
あやちゃん

シアノタイプ

最近あった面白いこと。

旅行先で買ったヘビの指輪を、痩せたタイミングで無理やり人差し指にはめたら、そのあと太っちゃって指先が青くなるまで肉に食い込み取れなくなってしまったこと。店先のおばさんは、ヘビの頭を手のひらの方に向かせると幸せが舞い込んできて、指先の方にむかせると魔除けになると言っていた。私のヘビは、頭を手のひらの側にしたまま食い込んでしまったので、「わたしにもっと幸せになれと、体を張って伝えてくれてるんだ」と思い込むようにしていたけれど、いよいよ指先が冷たく青くぶくぶく腫れてしまって、みんなの勧めもあってしぶしぶ消防署に行った。消防署では「人命救助」ということで抜けなくなった指輪をリングカッターなるもので取ってくれるらしい。到着すると部屋へ案内されて、ぶくぶくの指は机の上に丁寧に乗せられた。指は、何人かの仕事着を着た男の人に囲まれて心許なさそうで、風邪をひいた小さな子どもを連れてきた気分だった。指輪のカットはあっけないほど一瞬で終わった。リングカッターを知りたい人はググってどうぞ。最後に「リングカッター使用記録用紙」に名前と住所、抜けなくなった原因に「肥えすぎ」とだけ書いて建物を出た。人差し指はヘビのかたちを肌に残して、風が吹くとスウスウした。

 

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「シアノタイプ」という芝居をします。

今日は初日なんだけど、朝、もう何十回目かの読み直しをして、本当に書いてよかったなと思った。今まで(数は少しだけど)戯曲を書いてきて、でもどこか詰めきれない、まだできたかもしれない余地を感じていたから。それは時間の制約だったり、わたしの技量のなさだったりしたけれど、今回はたくさん時間をもらえて、ギリギリまで待ってくれた人たちがいて、その代わり、持てる限りの思いとか言葉づかいを筆に乗せることができた。本当は五月の晴れのあと、もっと芝居をやるつもりだった。でもうまくいかなくて、2本戯曲を書いたけれど、お蔵入りになった。でもその戯曲は今回の話に吸収されて隅々に散らばって、奥底で淡く光っているのを感じる。それもたぶん密度の高さを底上げる力になってくれた。なかなか好きだな、と思えるお話をやっとかけた。

役者は、2年前の「23時59分の瞬き、並びに黄色い線の外側。」の企画メンバーで揃っていることにはたと気がついた。すごく幸せなことだな。2年前芝居をしていた人間が、2年後も同じ場所に集まって芝居をしている。

走ってきたね。走り続けてきたね。

この話が誰かの心を温めることができたら。

 

18時開演です。お席まだございます。おまちしております。

 

 

uo 2019.11.13