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RisuPon
ぽ
メイ
あやちゃん

お気に入りの一週間

月曜日
8時。目覚ましがなる。目が覚める。
カーテンから日が差し込んでいる。
しばらく日を浴びて体を温めてから
毛布にくるまりやっとの思いでベッドから出る。
トースターで食パンを焼く。
卵を解き、フライパンにバターを敷いて、最近ハマっているチーズin卵焼きをつくる。
パンが焼けたらバターを四角くくり抜いて乗せ、コップに牛乳を注ぐ。
りんごもカットして器に入れて、テレビをつけて、8チャンネルに変えて、春先取りコーデの紹介を眺めながら朝ごはんを食べる。
今日は何着て行こうかな。
この間買ったピンクのアイシャドウしたいから、ニットのワンピースに白のタイツ、ピンクのコートにしようかな。
お皿を洗って
顔を洗って
歯を五分間しっかり磨いてヘアアイロンをコンセントにさしてから、温まるまでの間に着替える。
昨日しっかりボディークリームを塗ったから、足がツルツルでタイツの通りが滑らかで気持ちいい。皮膚からほんのりクリームの甘い香りがする。
洗面台の明かりは少しオレンジっぽい。先月染めた髪色が落ちて色が透けてきていて綺麗。
新しいアイシャドウを塗って、唇にはコーラルピンクの口紅を塗る。
家の洗面台の鏡でみる私は、明るすぎないオレンジのライトと鏡が光を反射して黒目の中に漫画みたいに光の粒が入るから少し可愛く見えるな。他人の目のもこのまま映れたらいいのになんて思っていたら出かける時間の5分前になっていて急いで昨日のままのカバンをもって出かけた。
春の気配なんて少しも感じない、先取りなんて気が早すぎるほどまだまだ外は寒い。
今日は大好きなドラマの放送日だ。
明るい音楽を流して、ホームで電車を待ちながら、今日帰ってからの計画を立てる。
コンビニ寄ってお酒を1缶とアイスを買って帰ろう。

火曜日
いつも寝起きが悪いが、珍しく今日はすっきり目が覚めた。
また眠くなる前に急いでベッドから出て、
昨日の残りのご飯をチンして納豆と梅干しで食べる。
私は納豆に必ず1アレンジを加えて食べないと気が済まない。
今日は何にしようかな、柚子胡椒を入れよかな
納豆は別にそんなに好きじゃないけれど、実家にいた頃朝ご飯が出たときは必ず納豆が出されていた名残で今でもご飯の時は納豆を食べてしまう。
天気予報のお姉さんが北風が強いと、風に打たれながら両手で飛ばされないようにマイクを握って訴えている。
モコモコのトレーナーをきて、細身のパンツを履いて、冬服至上最高の暖かい格好をして、よく使うアイシャドウにリップをして、それなりに髪を巻いて出かけた。
全身に力を入れながらでないと耐えられないほど外は寒かった。冷えるのは好きだけど寒いのは好きじゃない。
冬は気温は低くてもいいけど、風は吹かない約束をしてほしいな。
改札を抜けるとちょうどのタイミングで電車が来た。冬の電車の温度は誰かに包み込んでもらっているみたいに心地よく暖かくて眠くなる。
足元のヒーターでふくらはぎが焼けないように程よく距離をとって座り、うとうとしながら電車に揺られる。
いつもこの移動の時間に読もうとカバンに本を潜ませているけど読んだ試しがない。
でも本が読みたくなる瞬間はいつも突然で、それを管理することなんてできないから、折り畳み傘と一緒に必ず入れている。何でもかんでも備えてしまうから、私のカバンは大きくて少し重たい。
イヤホンで昨日ツイッターであの子がいいと言っていた音楽を聴いてみる。
電車の風景と合ってなんだかドキドキした。最近、やっとエモいの使い所がわかってきた。まさに今、とってもエモい。

水曜日
今日は好きなワンピースを着て、帰りに映画を観に行く。これは私の一週間の楽しみ。水曜日はレディースデイだから、いつもより500円安く映画が見られるのだ。
今日は白い襟のついた真っ黒のベロアのワンピースを着ていこう。金のピアスに金の指輪もしていこう。
金属アレルギーで、アクセサリーを毎日つけられないから、一週間のうちアクセサリーをつけていく日は慎重に選んでいる。だから内緒なんだけど実は、私の今日が特別かは、ピアスをしているかどうかでわかってしまう。

最近男女平等の事ばかりが飛び交っているから、このレディースデイっていうのも近いうちになくなってしまいそうだな。
そうなったら、自分の中の映画の日を決めよう。時計見た瞬間たまたまゾロ目だった時とか、朝目覚ましよりも早く目覚められた日とか、いつになるかわからない映画の日を決めよう。

くるくるに髪を巻いて、ホットミルクを飲んで家を出た。
こういうきちんと髪を巻いた日に限って雨が降る。せっかくのくるくるが駅に着く間に落ちてしまうな。
昨日の夜、前髪のパッツンを綺麗に整えておいてよかった。
イヤホンをして、いつも決まって雨の日に聴いている音楽をかけた。
とびきりにかわいい傘を買ったら、雨の日がもっと楽しみになるから、今度とびきりにかわいい傘を買おう。

木曜日
おでこにニキビができた。
前髪で見えないけれど、気になってしょうがないし、少しかゆい。こういう、あんまり触らないほうがいいよって言われるデキモノやカサブタは気がすむまで触ってしまうので治りが悪い。今夜はフルーツ食べて早く寝よう。
ニキビに気をとられすぎて、イヤホンを昨日の上着のポッケに忘れたまま家を出て着たことに駅で気づいた。
生活している中でこれ以上に気分が萎えることはない。これから起きるちょっと嫌な気持ちになることすべてを誰かのせいにしてしまいそうだ。
このままではまずいので、コンビニでドライイチゴのホワイトチョコレートがけを買った。これはちょっと高いから頑張った日かこんな気分になった日にしか買わない、特別なお菓子。あとは帰りにいい香りのする花を買って帰って、お風呂は泡風呂にまでしちゃおうかななんて考えながら今日1日を過ごそう。私の機嫌の取り方は、私が一番よく知っている。

金曜日
夢を見た
昨日の夜に読んだ本が影響されていて、深夜、私は真っ白いライオンに乗って歩道橋を歩いていた。歩道橋の階段はエスカレーターで、そこをライオンは走って降り、気づくと壁紙がオレンジ色のカフェにいて、外を見るといつのまにか朝日が差し込んでいて、家族がドアの前で待っているのを見つけて目が覚めた。
なかなか夢を見ないから夢を見た朝はなんだか嬉しい。
カーテンを開ける。気持ちのいい青空が広がっていた。野菜ジュースを注いでテレビをつける。
今夜は友達とご飯を食べに行くからとびきりにお洒落をして出かけよう。
先月頑張った自分へのご褒美に買ったチェックのワンピースにベレー帽をして、今日会う友達からもらったピアスをして、たくさんある指輪の中から細いリングを左手の中指と人差し指に、右手の小指にもはめて、なかなか履かないちょっと高めのヒールを履いた。
用事が終わってからご飯までに少し時間があるから、プレゼントでもみて回ろう。

大学に入ってできた友達達はよくなんでも無い日にささやかなプレゼントをくれて、それが本当に嬉しかった。
それになんでもない日のプレゼントは選ぶのもとても楽しい。あの子の嬉しそうな顔と、少し一定の「やったー」の声を脳内で再生する。
久しぶりに会うから話したい話しが積もっている。会ったらすぐに解けるのはわかっているけど、なんだか少し緊張する。いい調子だ。会う直前まで不安なくらいの時の方が、その日はいい日になる。
想像したことって大抵起きないから、何か楽しみなことがある時は、その時をできるだけ想像しないようにするように心がけている。
今夜のこともできるだけ考えないように、何を渡すかで頭をいっぱいにして過ごした。

土曜日
8時半ごろに目が覚めて、布団の中で一度伸びをする。
休日の朝は目覚ましの音で起きなくていいのが本当に幸せだ。
朝から天気がいいのでシーツを洗濯にかけてお布団を干す。
今日は14時からの舞台をみにいく。劇場までの行き方を事前に検索して身支度をする。
舞台を観にいくときはたくさんの当パンが入るサイズのカバンに、観終わったあと寄るカフェで何がしたくなってもいいようにパソコンと本を持っていく。
鏡を見ながら歯磨きをしていたら、ふとめちゃくちゃ髪が切りたくなって、夕方の6時に美容院を予約をした。
服を見てても、音楽を聴いてても、めちゃくちゃにビビッとくることは少ないから、その衝動が走ったときはどんな場合でも従ってしまう。それでこの前は2万円の靴を買ってしまった。後悔はしてないけど。
カジュアルな格好をして少し余裕を持って家を出た。今日の劇場の最寄り駅を通る乗る路面電車が、ノスタルジックで、ホームはなんだかファンタジックで、流れる光景もとっても良くって、ちょっと遠回りだけど必ずその電車に乗って劇場に行くと決めている。

冬の夕方16時半頃の、日が傾き建物にほんのりオレンジ色の日が反射して、青空が白っぽく靄がかる景色が大好きなんだけれど、今日はちょうど舞台を観終わって電車の乗ったらその景色が観れそうだ。
楽しみが詰まった今日のこれからに胸を弾ませて、つり革につかまりながら一駅ぶん背伸びをして過ごした。

日曜日
今日は恋人と一緒に美術館に行く。
一緒に、と行っても、館内に入った瞬間に完全に別行動になるので感覚としては温泉に行くようなもので、私は一個一個じっくり時間をかけて回るけど、相手はサーっと最後まで観たら気に入った作品だけ戻ってじっくり観て出てしまう。
私が観終わるまで近くのカフェで本を読んで待っていてくれて、観終わったら合流して紅茶を飲んで帰るのがいつもの流れ。
1日ゆっくり過ごせる日は帰りに食材を買って、今まで作ったことのない料理を夕飯に作ってみる。
だからこのおかげで色々な料理を作れるようになった。
夕飯を食べ終えたら、もふもふの毛布にくるまりながら、最近あった出来事の話やこの間みた映画の話をする。
2時間くらい話したら、お風呂タイムになって、じゃんけんで負けた方が先にお風呂に入る。私がお風呂に入っている間に布団を敷いて入って温めておいてくれて、ドライヤーでしっかり髪を乾かしたら布団に潜る。この時の布団の温度が心地よくて、冬はこの温度が恋しくなってよく会いたいと連絡してしまう。
朝目覚めた瞬間幸せが真隣にあるのを知りながら眠りに落ちるとっても贅沢な夜。

こうしてまた月曜日を迎える。

退屈になったら抜け出して、恋しくなったら取り戻す。
いつものケーキ屋でのバイト中に妄想した理想の生活。
こんな生活の中に、
車道の看板が夜になると紺が夜空に溶けて白い親子が夜空を散歩しているようにみえるとか
パパがいつも二人でお出かけした帰りに500円くらいのピンやポーチを思い出に買ってくれてたこととか、
些細な発見や伝えたいことが溜まっていって、私の作品は生まれ続ける。
だからきちんと愛せる生活を築き上げていきたい。
毎日がお気に入りの一週間を保ち続けたい。

2019/2/4 あやちゃん