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ぱー
waimai
RisuPon
ぽ
メイ
あやちゃん

ポシェット一つ、肩から下げて

小さなポシェットを、肩から下げて歩いている子に憧れる。

身軽で、自分の肩にポシェットが下がっていることなんて基本的には忘れているのだろう。

そこには篩に掛けられた本当に必要なものだけがぎゅっと詰め込まれている。

 

私はいつ雨が降るかもしれないからと折りたたみ傘を、いつどこの部分が落ちるかわからないから全てのメイク道具を、いつ面白い案が浮かぶかわからないからノートとペンを、いつ読みたくなるかわからないから本を、いつコンタクトが痛くなるかわからないからコンタクト液を、いつ急に好きな人に会うことになるかわからないからいい香りのクリームを、常に持ち歩いている。

だからいつも大きなリュックかトートバックを背負っていて、重たいし身動きは取りづらいし帰ってきた時にはいつだってクタクタなのだ。だからちょっとしたお出かけも足が重たくなってしまう。

 

 

 

先日友達のバンドのライブに行ってきた。楽器を手にした人間はあまりにも眩しくて 迷いなくステップを踏むように弦を押さえていく手 弦を弾く長い指 リズム刻み揺れる膝 振り払われた髪の毛 歌う時に顔を前に出しできる首の筋 溢れる笑み むき出しになっている歯 ちらちらと移る視線

全てが余計な計算なんかなく その音楽を弾き出すためだけに動いていて 感情よりも先に体がつき動いていて 必死で 愛おしくて苦しくなるほどこの時間が彼らにとって全てで 今が楽しくてたまらないということがひしひしと伝わってくる

 

 

 

自分が生み出しているリズムにたくさんの人間が合わせて頭を揺らし踊り狂っている

自分たちの音にたくさんの人間が人目気にせず酔いしれてぐちゃぐちゃに体を揺らしている

それを光浴びながら見下ろすのは どれほど気持ちいのだろうか。きっと何にも変えられぬほどの快感なんだろう

音楽をやってる人が楽器を持った瞬間はまさに水を得た魚で

その姿はあまりに格好が良過ぎて 美しくて メロメロになってしまって この人の音楽を聴くことができる間は私は大丈夫であり続けることができると そう思えるほど生きる力ももらえて

でもその分涙が出るほど悔しくもなって 自分の不自由さに腹が立ってしまう。

人は楽器一つでこんなにも自分の魅力を届けることができるのに こんなにも膨大なエネルギーを与えることができるのに

その身軽さとぎゅっと詰め込まれた魅力が私にはまだなくて

全部揃ってないと不安で外に出れなくて

ほんとはいらないものばかりなのに不安ばっかりが詰まった重たいリュックをずっと背負っている

だからこれからは 好きの波長があうメンバーでキュッと集まって 自分たちの作る物に酔いしれて 最高でしょと自信満々にたくさんの人に披露して 間を開けることなくどんどん披露し続けて がむしゃらに走り続けたいな

ポシェット一つ、肩から下げて

自分の肩にポシェットが下がっていることなんて忘れちゃうくらいに軽やかに

22歳の私の目標

 

2019/7/19 あやちゃん