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メイ
あやちゃん

母の回想を想像する

今日、久しぶりに母と2人で出かけた。
多分、2人きりで遊びに出かけたのは2年前とかに一緒に初売りに出かけたぶり、とかだと思う。
仲が悪いわけではないけれど、母はお酒を飲むのが好きで毎晩かかさずに飲むのだが、母がお酒を飲むと突っかかってくるような言い方が多くなるので、大抵口喧嘩が始まる。最近のわたしが母と会う時間はその母がお酒を飲んでいる時間なので、喧嘩が起きないよう極力会話を交わさないようにしていた。

私の母は、例えると、少し束縛の強い彼女だ。
ものすごく心配性だし、すぐにいじけるしすぐに拗ねる、でも嬉しいことがあるとわかりやすく浮かれて、服が好きで褒められるのが好きで、頼られるのが好きで何か誘ったり頼んだりするとすごく嬉しそうにする。
それが少し前まではうざくてしょうがなかったりしていたのだが、ここ最近、かわいいと感じ始めている。
自分が成長して、母を1人の人間だと意識しだした時、すこし子供っぽい母を軽蔑するように感じていた時期もあり、今でもどうしてこうも話が通じないのか、ものすごく頑固で意地っ張りで、どうしてそんなに簡単に人を傷つける言葉を吐けるのかと分かり得ない部分はあるのだけれど
なんだかだんだん母との距離感が友達みたいになって来て、すこし前までは絶対に嫌だった恋愛の話とか、母の悩み事の話とかも最近はするようになった。

そんな関係の変化に乗り、先週、母を映画に誘ってみた。大根仁が監督を務める「SUNNY」という映画で、ちょうど母の世代に流行った楽曲が多く使われ、母の世代に人気だった女優たちが出演するし、大根仁監督の作品だったら間違いなく面白いという確信があったし、この映画は母と観にいったら絶対にいいという確信もあった。
わたしからどこかに出かけるのを誘ったのは多分初めてだと思う。普段、友達ですらどこかに行こう誘うことがほとんどない。基本的にどこでも1人で行ってしまう。
でも、相手が誘ったら確実に喜んでくれるとわかっていたら誘いたくなるもんなんだな、と母から女の子術を密かに学んだ。そして想像以上に「デートのお誘い!❤️」と母は喜び、今日を楽しみにしてくれていた。
母と映画なんて、記憶にあるうちでは「パコと魔法の絵本」という映画をみた以来だとおもう。

ここから先、すこしネタバレも含むかもしれないのでこれから観る予定がある人はお気をつけください。

主人公が病院で高校時代の親友と再会したが、その親友はガンにおかされて闘病中であり余命1ヶ月。そんな親友が主人公に最後に高校時代に仲良し6人グループSUNNYのみんなに会いたいと告げる。
主人公は親友の最後の想いをかなえるため、かつての親友たちを探しながら、あの頃をことを回想する、といういわゆるすごくベタなストーリーだ。
でも、観ていると恥ずかしくなってしまうようなドラマや少女漫画でよくあるベタな展開も、大根仁さんの手にかかれば作品の中の味の1つになる。
ストーリー展開がすごいとかはなく、むしろ似たようなシーンが続いたり、そんな展開あるかいっとツッコミどころはちょくちょくあったものの、そんな部分を流せてしまうほどどうしようもなく愛おしく懐かしい記憶や、憧れ、登場人物の熱い想いがギュンギュンに詰まっているので観ている最中胸がこれでもかと熱くなりめちゃくちゃにコメディなシーンでもその熱さに涙が出たりする。この熱さが大根仁さんの作品の魅力だと思う。
母は冒頭のルーズソックスを履いたギャル達が小室哲哉の曲に合わせてカメラパフォーマンスするシーンで、多分泣いてた。ぶわっとあの頃の景色が蘇ったのだと思う。
そんな母の姿を横目に、自分もいつかあの頃を思い出すことを想像して、私もすこしグッと来てしまった。
この作品は高校時代の女の子たちのあるあるがつまっていて、
リーダー的な女子、モデルのような容姿でみんなに憧れを持たれる女子、貧乳をきにする女子、いつも全力で笑いを取りに来る女子、見た目は可愛いのにとことん不器用な女子。こんな子いたなあと自分の周りにいた友達たちを重ねながら観たり、母はどんな女の子だったんだろう、どんな友達が周りにいたんだろう、とやはりその映画の世界観の時代にリアルに女子高生として生きていた母の姿を想像した。
主人公が初恋の人に再会するシーンでも、号泣してる母を見て、母にもそんな人がいたんだろうなあと、わたしの知らない深く遠い時間を回想している母を見ながら私はその回想の中身を想像していた。それはなんだかすごく不思議な時間だった。自分の過去の記憶と結びつけて感動したというより、いつか母にあっただろう出来事を想像して、それを思い出しながら涙する母に涙していた。
これは母と見に行かなければ起こらなかったことだ。
母とこの映画を観に来て、誘ってみて、本当に良かったと思った。
見終わった後、涙で崩れた化粧を治す母の表情は、とても満足していたように見えた。

この人と観るからいい作品があると知ったので、これからも誰かと見たいと思った時はちゃんと誘ってみようと思ったし、母とはそんな機会がなくったって、たまにはまたこうやって出かけようと思った自分に、成長したんだな、と実感した。

今週のお題は布団。
私は布団が大っ好きです。特に掛け布団が好きです。幼い頃、夏はしゃかしゃかの肌触りの布団でいつも6月あたりに早くシャカシャカの布団に変えようよ〜とおねだりをしていたし、あんまりにもボロボロになってしまってそのシャカシャカ布団が捨てられることになった時は号泣した。冬はフカフカの掛け布団を敷布団にして寝転び、雲の上に寝ている空想をしながらよく眠りについていた。夜眠る前の、布団との戯れの時間は今でも1日の中でたまらなく好きな時間だ。

2018/9/9 あやちゃん